2章 基本技術編(続き)




2.2 LANの通信路
(1) 伝送媒体

 LANで利用される伝送ケーブルには、同軸ケーブル、ツイストペアケーブル、 光ファイバケーブルがあります。さらにケーブルを使わない無線があります。

  • 光ファイバケーブル
    光ファイバケーブルは、10BASE−F、FOIRL、FDDIやATMなどがあります。 光ファイバケーブルは光で信号を送るので、高速かつ長距離での利用が可能です。 しかしコネクタ部分に精密さが要求されるため、ケーブルは高価になってしまいます。




  • イーサネットケーブルの読み方


    ケーブル比較
    ツイストペア同  軸光ファイバ
    速度
    ノイズ耐力
    費用
    工事性
    延長距離
    IEEE802.3の分類
    名前速度配線トポロジー伝送距離コメント
    10BASE510M同軸バス500mステーション間隔2.5m以上
    10BASE210M同軸バス185mステーション間隔0.5m以上
    10BASE-T10Mツイストペアスター100má
    100BASE-T100Mツイストペアスター100má
    FOIRL10M光ファイバ1対11km光リピータ間用
    10BASE-F10M光ファイバスター500má
    10BROAD3610M同軸バス3.6kmブロードバンド方式
    1BASE51Mツイストペアスター500má

    UTPのカテゴリー
    種  別
    主 用 途
    カテゴリー1音声のみ
    カテゴリー2低速のデータ通信+音声
    カテゴリー310Mまでのデータ通信+音声
    カテゴリー416Mまでのデータ通信+音声
    カテゴリー5100Mまでのデータ通信+音声









    (2) 配線形態(網トポロジー)

     LANの信号を各端末に伝送するケーブルの配線形態としていくつかの形 が考案されています。代表的なものに、スター型、バス型、リング型の3つがあります。 ただしここで注意してほしいのは、信号レベルでのトポロジー(論理的トポロジー)と 実際の製品の概観(物理的トポロジー)が相違する場合がある、ということです。

    スター型は、ハブ等の集線装置を中心に配置し、そこからケーブルを延ばして 端末を接続する形態です。この配線形態は事前に配線が行える、オフィスのレイアウト 変更に柔軟に対応できる、障害時に管理がしやすいなどの特徴があります。

  • バス型
    1本の基準となる幹線に多数の端末を接続する媒体共有型の配線形態で、 IEEE802.3の10BASE5や10BASE2に使用されています。 配線構成がシンプルでノイズや外的な影響を受けにくい、という利点を持ちます。 その反面、故障した端末の特定がしにくい、オフィスのレイアウト変更の度に配線を し直さなければならない等の欠点があります。
  • リング型(ループ型)
    すべての端末が一筆書きでつながるような配線方式です。トークンリングやFDDI のLANはこの方式ですが、オフィスのレイアウト変更に柔軟に対応でき、 ネットワーク管理も比較的容易です。しかしその反面、一部の故障がネットワーク全体に 影響を及ぼしやすいという欠点があります。

    網トポロジー

    (3) LAN間接続技術

     従来主流であった10BASE5でLANを構築する場合、一つのセグメント長が最大 500mであること、トランシーバとトランシーバの間隔を最低2.5m以上とすること、 などさまざまな制約があります。
     こういった制約をこえてネットワークを拡張するためには、インターネットワーク(相互接続) 機器が必要となります。その主なものを紹介します。

    LANの配線距離が長くなると信号波形の歪みと減衰が生じるため、 信号を補正する中継器が必要となります。これがリピータです。 したがって信号は各セグメントに同じ物が流れます。


  • ブリッジ(データリンク層での接続)
    リピータの場合、すべてに信号が伝わってしまうためにコンピュータの台数が多い場合、 無関係な情報がケーブルを占有し、データの送信がスムーズに行えない状況が発生する 危険性があります。
    ブリッジはあらかじめ相手のLANに不要とわかっているパケットを通過させない 機能を持っています。この機能は MACアドレス をみて行われています。

  • ルータ(ネットワーク層での接続)
    ブリッジでは同一ネットワーク内に送信先が見つからない場合は、伝送することができません。 ルータはOSI参照モデルのネットワーク層のプロトコルを解釈し、異なるネットワーク間で の相互接続を可能にします。この時に使用されるアドレスで最も標準的なものが IPアドレスです。
    ルータにもブリッジ機能を実現するブルータやゲートウェイ 機能を有するもの等があります。

    ARP(Adress Resolution Protocol)

     IPアドレスとルーテイングテーブルは、データーグラムを特定の物理ネットワークへ送り出すときに使用されるが、
    実際の送信は受け取ったネツトワークの物理層のプロトコルに任されるTCP/IPを支える物理ネツトワークは、
    インターネットアドレス方式を理解できない。物理ネットワークにはそれぞれ固有のアドレス方式があるので、物理ネ
    ツトワークの種類の数だけ異なるアドレス方式がある。ネットワークアクセス層の役割のひとつに、IPアドレスを物理ネツトワークアドレスに変換する作業がある。ネツトワークアドレス層の機能として非常によく知られているのは、IP
    アドレスをイーサネツトアドレス(MACアドレス)に変換する作業だ。この機能を実現するのが、RFC826で規定され
    ているARP(Adress Resolution Protocol)だ。

     IPはアドレスのネツトワーク部を見て、宛先のネツトワークへデータグラムを送る。ホスト部を含めた完全なアドレスを見るのは、データグラムが宛先のネツトワークに届いてから、最終的な宛先に届けるときである。





    Cisco7000

    各機器とTCP/IPの関係