2章 基本技術編(続き)



2.4 LANの種類

(1) Ethernet

 Ethernetとは、米Xerox社により1973年に発明され「Ethernet」と名付けられ 今日最も代表的なLANとして使用されています。開発当初は3Mbpsの伝送速度でしたが、 現在は10Mbps、更には100Mbpsの伝送速度もサポートしています。
Ethernetと802.3(CSMA/CD)はLANベンダの製品の中で、両方をサポートしている ことが多いため、同義語として扱われていることがあります。

(2) FDDI

 FDDIとは、Fiber Distributed Data Interface(光ファイバ分散データ・インタフェース) の略称であり、光ファイバケーブルを伝送媒体とした、100Mbpsのデータ伝送が可能な LAN方式です。伝送媒体が光ファイバということで、信頼性が高く、伝送距離も長く(100km)なり、 幹線部分のLANに広く利用されています。
 FDDIの伝送方式はリング型のトークンパッシング方式が使用されていますが、 二重リング構成をとることにより、この方式の一部の故障がネットワーク全体に影響を及ぼしやすい という欠点に対処しています。

FDDI概念図

コンセントレータ

(3) ATM

 電話網などに使用されている回線交換方式と、データ通信網などに使用されているパケット交換方式のそれぞれ の特長を備えた新しい交換方式としてATM(Asynchronous Transfer Mode)が注目されていますが、 LANの世界でもATMの技術が注目されています。

パケットとATMセル

ATM交換の原理

 ATM−LANと既存のLANの相違点としては、以下の点があげられます。

ATM-Switch

Catalyst5000

(4) 無線

 LANは通常、光ファイバや同軸ケーブル、ツイストペアケーブルなどの有線で構成されるため、 オフィスのOA機器をネットワーク化する上で、机の裏や床下あるいは壁や天井に配線を巡らせる 必要があります。このためオフィスにケーブルが溢れる結果となってしまいます。 このような背景からワイヤレス化を実現したいという要望が高まっています。

 ワイヤレス化のメリットは以下の点です。

無線LAN概念図

 主な無線LANの方式を紹介します。


赤外線LAN概念図