ネットワークOSとは、ネットワークを構築するときに基本となるオペレーティングシステムです。 LANは、10Mbps〜100Mbpsの伝送速度ですから、広域網と比べてはるかに高速です。 このため、ネットワークとしての規模と使い勝手の幅が広がります。例えば、もともとパソコン に備わっている機能を拡張して、ネットワーク上で使うことが可能ですし、 サーバに置いてあるアプリケーションの共有もできます。
以下に代表的なネットワークOSである、WindowsNT、95とNetWare について紹介します。
マイクロソフトのネットワークOSは、MS−Networks、LAN Manager と進化してきましたが、1994年にはLAN Managerの機能とWindowsの 機能を包含するOSとしてWindowsNTを発表しました。
WindowsNTはネットワーク機能を包含した32ビットOSです。またサーバ用のNT Serverとクライアント用のNTWorkstationの2種類があります。
特長は以下の通りです。
また、1995年の11月にWindows95が発売されました。これは従来のWindows3.1 と比べて、グラフィカル・ユーザ・インターフェイスに優れ、またネットワーク環境に容易に対応できる 様になっています。
その後暫くの間 Windows NT とWindows 9x という2つのOSが同時進行することととなつた。もちろんすべてのOSをNTで統一すると
いう夢をマイクロソフトが捨てたわけではない。実はその最後の望みをつなぐのが Windows 2000 なのである。
ノベルのNetWareは、当初よりNOSの機能を多く取り込み、 ネットワークOSの代名詞のような位置づけとなっています。最初の日本語版は1991年 に発表され、現在は中規模ネットワーク向けのNetWare3.12Jと大規模ネットワーク向け のNetWare4.1Jが出ています。
特長は以下の通りです。
LANの台頭とともに分散型システムが誕生しています。この分散型システムは、 LAN上にサーバと呼ばれるサービスを行うコンピュータと、クライアントと呼ばれる仕事を 進めるコンピュータを置き、この二者が協力して仕事を行うシステムです。
サーバの用途には以下のようなものがあります。
ピア・ツー・ピア型のネットワークでは、1台のパソコンがクライアントとサーバの両方の働きをします。 これは、どのパソコンも他人のパソコンを利用しながら、他人のパソコンにも、自分のパソコンのデータを サービスすることができるというシステムです。
この方式では、ディスクやプリンタを共有するために、特別の一台のパソコンをサーバ専用にする必要がありません。
しかし一台のパソコンに多数のユーザからアクセスされますと、パソコンが処理しきれなくなり、極端に仕事の能率が 悪くなります。従って、ピア・ツー・ピア型ネットワークは大規模LANには不向きといえます。
クライアント−サーバ型 | ピア・ツー・ピア型 | |
サーバ専用パソコン | 必要 | 不要 |
インストレーション | やや難しい | 容易 |
運用 | 管理者は大変 | 容易 |
アクセス速度 | 速い | 遅い |
接続可能パソコン数 | 中/大 | 小(10台程度) |
価格 | 高 | 低 |
システムの拡張性 | 大 | 小 |
セキュリティ | 大 | 小 |