4章 パソコンLAN(続き)




4.2 スタンドアローンPCからネットワークPCへ

 手持ちのパソコンを既存のLANに組み込む際に必要な機器と、 注意すべき事項について説明します。

(1) パソコン側のインターフェイス

 NIC(Network Interface Card)はパソコンをLANに接続するためのインターフェイス 機器で、LANアダプタ、LANカード等とも呼ばれています。イーサネット用の イーサネットアダプタ、FDDI用のFDDIアダプタといったように、 接続するLANの方式によって区別されています。
 NICの選択にあたって注意しなければならないのは、パソコンのバスの種類です。 バスの種類を誤って指定すると動作しないこともあります。
 DOS/V機にはISAバス、EISAバス、PCIバス、PC−98機は独自仕様の NESAバスがあります。またノートブックパソコンは、 PCMCIAで標準化されています。

NICの取り付け

(2) LAN側のインターフェイス

 現在、最も一般的であるイーサネットへの接続について説明します。
 パソコンから10BASE5に接続する時は、10BASE5の同軸ケーブルに トランシーバを噛ませ、そこにパソコンからのケーブル(AUIケーブル)を接続します。
 10BASE−Tを用いてハブ等に接続する時はハブのポートにそのまま 差し込むだけで済みます。
 これから新たにイーサネットのLANを導入する場合は、配線コストが安く、 レイアウト変更が容易な10BASE−Tを導入するケースが増えています。

ハブへの接続



4.3 ネットワークアプリケーション

 インターネットを利用したサービスで代表的なものに、電子メールとWWWサービスがあります。 ここでは、そういったサービスを利用するためのアプリケーションを紹介します。

(1) Eudora−J

 Eudora−Jは、インターネット上で電子メールを利用するためのソフトです。 Macintoshで広く利用されていますが、最近ではWindows対応のEudoraも出ています。
 メールの送受信の他に、Eudoraを利用しているユーザの間でファイルの転送も 行うことができます。

(2) Netscape

 NetscapeはWWWサーバ(インターネット上の情報公開サーバ)へのアクセスツール、 いわゆるWWWブラウザです。Macintosh、Windowsともに広く利用されており、WWWブラウザの シェアの6割を占めるといわれています。



お疲れ様でした。これでLAN基礎は終了です。



参考文献

Craig Hunt著 村井淳監訳 安藤進訳 TCP/IPネットワーク管理第2版 発行オライリー・ジャパン 発売 オーム社 1998.11.28
Paul Albitz、Cricket Liu共著 高田広章、小島育夫監訳小館光正訳 DNS&BIND第3版 発行オライリー・ジャパン 1999.6.3
上原政二監修、マルチメディア通信研究会編、「ポイント図解式 標準LAN教科書(上巻)」、アスキー、1993.2
上原政二監修、マルチメディア通信研究会編、「ポイント図解式 標準LAN教科書(下巻)」、アスキー、1993.6
松原由高監修、マルチメディア通信研究会編、「ネットワークOS教科書(入門編)」、アスキー、1993.6
松原由高監修、マルチメディア通信研究会編、「ネットワークOS教科書(実践編)」、アスキー、1993.10
本間泰則、小長井健、杉山一、大江美恵、望月敦子共著、「パソコンLAN実践絵とき読本」、オーム社、1990.10